みんな大好き「感度のいいウキ」 その1

なぜかウキを語るときにみんなが大好きな言葉が「感度」。とにかく「感度のいいウキ」というものが異常なまでにこだわられます。

さて、「ウキの感度」とは一体何んなんでしょう?

1.サカナが引いたときにウキが「スパッ」と沈むこと。
2.サカナの小さなアタリでウキがとにかく沈むこと。

まあ、このへんは異議のでないところでしょう。とくに1の「消し込むアタリ」というのは夢にまででてくる気持ちのよいアタリです。しかしこれはサカナがエサをくわえて走るなり潜るなりすれば、極度に大きすぎる浮力でなければ大抵どのウキでも現れる現象ですよね。
そこで「人間というものは多少の妥協もガマンも大切」という哲学のもとに、次なるアタリが登場します。2の小さなアタリでもウキが沈む。実はこれがなかなか難物でございまして、とにかくウキが沈んでくれればそりゃ誰でもアタリがわかるわけですが、そうそうはうまく事が運んではくれない。・・・ん?アタリがわかる?そう、アタリがわかりさえすればよいわけで、かくしてここから「ウキの感度狂想曲」が始まるわけでございます。(まあ、ここからが理想のウキにたどり着くまでの長い長い旅の始まりとなるかならぬか・・・・ヒマジン専用のネタになることは間違いなし)

さてまあ、文字ばかり続くとすぐに眠くなるのが人間の(お前だけという声が聞こえてきそう・・・)常ですので、そんなご不満が出る前に「理想的に感度のいいウキ」の図を出しておきましょう。

これです。


じゃーん。w

まあ、どこまで頭を出すかというのは適当にすませておりますが、この形はいわゆる紡錘形とか流線型とかいわれる形です。その発想は「流体中を進むときに最も抵抗の少ない形」というのが原点になっております。つまり「サカナが下に引いたときに最も少ない抵抗で下に沈んでいくであろう」と自分の都合だけで考えた形状であります。

もう一度言いますと「自分の都合だけで考えた形状」です。

「なんだ?なにが言いたい。もったいつけるほどの人間ではあるまい。おまいごときが」と言われそうなので先に結論を言っておきます。つまりこの形状はペケポンなのであります。全くダメポンなのであります。なぜか? 作って試してみればわかるのですが、沈みすぎて使い物にならないのです。確かにお求めの「感度はいい」のですが「よすぎてアタリがなくとも沈み」「アタリがなくともひとたび沈むと今度は浮いてこない」のです。アタリがなくとも沈むというのはオモリの調整にもよるのですが、プカプカ浮くような見やすい負荷にするとクランクランと倒れるばかりして使い物にならず、ある程度沈むかあるいはギリギリの負荷にすると上部が小さいためにずいぶん見にくく、しかも負荷のかけかたがもの凄くデリケートで少し負荷が大きいと沈んでしまう。つまりサシエがオキアミからネリエに替えたらそのたびにオモリ負荷の調整をしないといけない。波に乗らずに沈んでしまいそのまま浮いてこない。チョポンと投入したときに沈んでしまってこれまた腹が立つほどになかなか浮いてこない。浮いてこないのは沈むときとは逆の逆紡錘形の抵抗の大きい形になるからですが、まあ要するに驚くほどに使い物にならない事実に顔面がひきつること請け合いです。

ということで「せっかくの理想の形なのにそれではどうするのだ?」ということで、またネットでネタをググル夜が続くわけです。

そこで釣友のツリキチオーさんが教えてくれた「ウキの流体力学的研究」(ウキの理想的な形状についての考察) というページに至るわけであります。


この方はこんな綺麗な(色が?)ウキが理想であるという結論に至った経緯を実に詳しく解説されておられます。「イナバウキ」という名前らしいです。

いや、別に色の綺麗さを語った話ではないのです。読むと眠たくなることこれも請け合いですが、「研究」と題されているだけあって、
1.安定性についてはメタセンターの問題
2.抵抗についてはレイノルズ数とカルマン渦と流体摩擦の問題
などを慎重に考慮されておられます。しかも「水槽実験」も織り込まれておられます。三宅島での実釣もされたようです。
そして理論の通りに理想の形としてついに完成したのが「イナバウキ」

実にすばらしい美しさを持ったウキだと思います。すばらしく「感度もいい」ウキだということも容易に想像されます。まさに「理想の形」のウキだと思います。

で、めでたしめでたし。なのですが・・・・

ここで素朴が疑問が頭をもたげます。

「なんでこのウキを誰も使わないのか?」

です。
そしてこれもまたしても結論から言ってしまいます。

1.使いにくい
2.釣れない

のです。このウキ。
非常に簡潔にして致命的な理由です。

「そんなバカな・・・・」と思ったところで、このウキの理論が転んだところをつびこんてぬ。











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