みんな大好き「感度のいいウキ」 その3

あれ?このネタまだコンテニューにしてたかな?まあいいや。

ちょっと前に同じ釣りクラブの方から「近くの磯のヒトがてるるウキみたいなのを使ってましたよ~。一瞬あれれ?と思いました。」と教えていただきました。瀬戸内でも最近ちょくちょくこの形状が流行ってきたみたいで、何社かメーカーからも売り出されているようです。広島の名人さんがこの形のウキでトーナメント連覇かなんかされたらしいからかな? 私のは作りはじめたときには「峯ウキ」『竹下ウキ」「宗ウキ」「ぐれ吉」くらいしかなくて、どれも結構な値段だったもんで純粋にカネがもったいないという極めて侘しくさもしい理由からでしたが・・・(爆

あ、テーマからズレてる。そうした時代背景からかわたしの自作ウキもときどき貰ってやろうとおっしゃる方が稀にでてきたのですが、その際にたいてい聞かれるのが「これ、感度いい?」です。なぜかみなさん「ウキの感度」というものにものすごく興味が集まるみたいです。そんなに日ごろ感度の悪いウキばかり使ってひどい目に逢ってばかりいるだろうか?と心配してあげたくなるくらいにw

すんません。実は感度は全く気にして作っていません。(爆

てか、作るときに最も重視しないファクターとして「感度」があります。(ますます無責任か?w)

ウキの性能で重視しているのは
なによりもサカナの口元にサシエが届く、あるいは届かせる操作ができること
です。そのために
1.潮が飛ぶようなところでもなんとか使いものになる(まあ、ドングリウキには敵いませんが長い棒ウキよりははるかにドングリウキに近い性能)
2.視認性がよいこと。(長い棒ウキよりはトップが短いので近回りでは全く敵いません。ただしトップは太いので遠距離では逆に勝ります。オプションの長いトップをつければ遜色なくなります。ドングリウキよりははるかに良く見えます)
3.丈夫なこと(岩やコンクリートにぶつけても簡単には壊れない・ヒビが入らないこと。長い棒ウキはどうしても折れやすい。とくにトップの付け根とか胴体とかトップ部とか。ドングリウキは最適材料のプラスチック製のものが少なく、悲しいかな桐製のものが多いため非常に儚い。ほんの傷1つヒビ1つですぐに浮力が変わってしまう。)
4.潮が緩いところではサッと立って、仕掛けが早くはいる(仕掛け入りは長い棒ウキ並みです。自立速度はそれよりはるかに良好です)
5.道糸がとられるような風にも強い(これは長い棒ウキ並みで、ドングリウキよりかなり良好です)
6.トップが強風で寝てしまうことがない(これは長い棒ウキよりかなり良好です。ただしトップが風に吹かれて斜めになっている傾き方でアタリをとるという技は無理です)
7.波乗りがよい(ドングリウキ並みです。長い棒ウキよりははるかに良好です)
8.潮乗りがよい(ドングリウキよりははるかに良好ですが、長い棒ウキよりは劣ります。)
9.遠投性能がよい。(これはドングリウキよりも長い棒ウキよりも優れています。形状的に必然そうなりますが、私の場合はさらに重心移動式です)
10.感度がよいこと(これは長い棒ウキには敵いません。ドングリウキ並みです。)

こんな感じです。さらにわたしの場合はこれに「値段が安いのでシビアなポイントが躊躇なく攻められる」のと「オプションパーツを使えば、視認性の一層の向上&夜釣り対応&超軽い仕掛でのスルスル釣り対応」を考慮して作ってます。

ここで遂に登場した「感度がよいこと」です。構造上の特徴としてメーカー製のウキはいざ知らずですが(見渡す限りは全部同じ考えのように見えますが購入してまでは確認していないので)水面上の構造(胴体頭部とトップ部)が比重が水より大きく、実際には微かなアタリでもかなり反応します。つまり感度尾はかなり良いと言っても過言ではないです。「オキアミが落ちてもわかる」とは言いませんが、エサ盗りのつついているくらいのことはだいたいわかります。それでわからなければサシエの残る秒数を数えればよいだけのことで。肝心なことは「感度のよさなんかはそもそもウリではなく、本命のサカナがエサを咥えたことがちゃんと表現できればそれでよい」ということです。それについては十分以上の性能があります。別に自作ウキに限らず、ほぼ全てのウキにあります。かなり余浮力の大きなウキですら本アタリはわかることが多いです。ただしそんな時にはグレやチヌの場合にそれで違和感を感じてエサを放してしまうようなケースがまま多いというだけのことです。

つまりは「アタリの表現の仕方」の問題です。ここで例えばチヌだとよくあるパターンで「一節だけ押さえる」アタリ。この場合には長いトップを持つ棒ウキならばまさに「一節」です。ドングリウキは現在ではほぼシブシブで使うのが普通なのでもともと見えにくいため少し押さえると「きれいにシモった」ように見えます。たとえ完全に引き込んでいなくてもちゃんと?見えなくなります。小型棒ウキの場合はこれがまさに「少しトップを押さえた」だけの状態になります。トップがまだ少し見えているわけです。ここが慣れの問題でなぜか「トップが完全に消しこまない=感度が悪い」現象として現れます。いや、普通にそれであわせれば針にかかるのですが、どうしても「トップが消える」のを要求してしまいます。これがなかなか慣れることのできない大きな問題と言えます。

次に「感度のよさ」とは必ずしも同じ意味ではないのですが、「アタリの表現」に当って2つの重要なウキの性能があります。それは
1.引き込むときの抵抗が一定
2.浮き上がるときの姿勢が一定
というのがあります。
1.はサカナがエサを咥えてから反転してもぐるときに、サカナの口にかかる抵抗値が一定で変わらないということです。抵抗値は必ずしもゼロとか最小とかでなくてもよいのです。反転してしばらくの間(アワセを入れるまでの間)の泳ぐ速度において急に重くなったり軽くなったりせずに一定の抵抗でついていければよいのです。この場合にはサカナの全力遊泳ではないのです。(一応ドタ勘だけで言っていると思われても困るので「低レイノルズ数な沈下速度での運動において圧縮抵抗とカルマン渦による造波抵抗の合計値があまり大きく変化しない」という意味です)この変化が大きいと「サカナが違和感を感じてサシエを放す」ということになろうかと思います。
次に
2.浮き上がるときの姿勢が一定 というのは浮き上がるときの姿勢がフラつかないでまっすぐすーっと浮いてくるという状態です。バブルのようにフラフラと左右に揺れながら浮かぶようではダメということです。その原因は1つに余浮力が強すぎたり、ウキの重心位置が悪すぎたり、工作精度が悪すぎたり、などなどありますが、これも誘いをかけたり波でもまれたりしたときに違和感のある動きになりがちです。ただし誘いのためにあえてそのように意図をもって作成するということもこちらのほうはないこともないという感じで言っておきます。

ということで、フカセのウキ。「実は感度なんてどうでもいいから気にするな運動」のリーダーを自作のウキで務めようかと考えている今日このごろです。(すいません。ウソです。実はそんないかにもねーちゃんにモテそうもない運動なんてする気はありません。)

じえんど。

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