みんな大好き「感度のいいウキ」 その4

さて、いよいよ「感度のいい」に決着をつけてみたいです。

結論です。 「ほとんどのウキは感度が良過ぎる。」
そんだけです。もう少し言うと「今時のウキは感度を良くしすぎたために使いにくい=釣れない」のです。極論ではありますが。

その本質は「カルマン渦」です。「カルマン」と聞くとピンクレディーのミーちゃんケイちゃんが「かるま~ん ♪ かるま~ん  (^-^*)レモレモ♪」と歌っているなつかしい光景がつい目に浮かびますが今回はちょっと違います。

ピンクレディーではわかりにくいので、現象面から言うと「感度を良くしよう」と気にしすぎて他のいくつかの重要な性能が気がつかずまま犠牲になっていたりする。です。

では犠牲になっているいくつかの性能って何?と言うと
1.波乗り
2.遠投性
とかが主です。ほかにも視認性とか色々あるのですが、それぞれのウキによって違ってくるのとまあささいなことなのでしばらく無視します。で、まず 2の「遠投性」を片付けると要するに敏感にしようと小さくしたり細くしたりしすぎて軽くなりすぎて、必要なときにあまり飛ばないというだけのことです。だから最近はドングリウキとかでキザクラの「黒魂」とかで結構デカくて太いウキがだんだんにでてきていますね。それでも立派に釣れる。てかとてもよく釣れる。あれなんか一見感度が凄く悪そうに見える(実際たぶんあまりよくない)が、サカナがひけばちゃんとアタリはでます。つまり必要とする感度というのは実は結構おおらかなのだと思います。
で、もう1つの性能=波乗り 。結局感度問題というのはこの性能をいかにうまくコントロールするかという問題なのです。別に波が来てもウキが沈まないということがその本質ではなくて、ウキが沈む(海底方向にウキが進む)ときにできるカルマン渦の抵抗を適切にコントロールできているかどうかという問題です。




「感度が良すぎるウキ」というのはこのカルマン渦があまりできないために波乗りが悪いのです。もちろん感度が良いのでサカナが引けば即沈みます。しかし波でわずかに上下するときも沈みます。とかく沈みます。逆に言えば「沈むことがすなわち魚信ではない」のです。
ではどうするか? 解決策の1つが「カルマン渦を自分の必要とするだけ作りだす。」ことです。

実例


左が自立小型棒ウキの最も初期からある最も有名な「峯ウキ」です。右はこちらも同じころからある山陰では有名な「竹下ウキ」です。全く別々の進化を遂げてこられたらしいですが(実際に手にとると全く別物とわかります)どちらも肩部に張りをもたせて、あえてカルマン渦を発生させて波乗り・感度のコントロールをしています。

ドングリウキにもあります。

松田稔名人の「松田ウキ(松山)」 これも肩部があえてカルマン渦を発生させるようにできています。このウキは他にももの凄く秘密が隠されていて単純に肩を削いだ形状だけを真似しても到底同じ性能にはならないらしいですが、それでも型をマネただけのデフレウキでもかなり扱いやすいいい動きをします。

棒ウキでは「永易ウキ」


これなんぞは肩部に完全にカルマン渦を発生させるためだけに出っ張りを儲けています。実際にはこのウキも単に抵抗を増やすだけという浅い話しではなくて、あえて多少不安定になる位置にスポイラーを取り付けて運動性をあげることで様々な水中の情報を表現するらしいです。やはり名人の考えることは凄いもんですね。

ここに至って、この「感度のよいウキ」の当初の出発点 = 入水抵抗の極力少ない形状 = 紡錘型・流線型 というのとかなりかけ離れてきたということがわかります。

結局「良く釣れるウキ」というのは「感度がいいウキ」ということではなくて、「サカナの口にサシエサを持っていくウキ」ということであって、「その事態を出現させるために色々な性能のバランスをとったウキ」というのが結論らしいということに気がつきます。「感度がいい」のはみんな大好きなのだが実はサカナがエサをくわえて引っ張れば少々のことには関係なくウキは沈むというのが別の言い方なのです。そんなにウキが沈むのが好きならばデカイオモリをつけて放り込めば一々サカナなんぞがくわえなくともウキは沈むわけで・・・・

ということで「感度がいい」お話しはこれで終わり。最後のあたりではだんだんダレてきて雑駁・淡白な書き方になってしまったので、この後も思いついたら黙って手直しするかもしれませんが、とりあえず終了。ウキのネタは今後個別にあれこれといじりながら多方面からの視点で語っていきたいと思います。

おしまい。

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